インターネットスラング


“Can we use our meeting room reservation system via iPhone?”

会社の会議室予約システムを iPhone 経由で使えるかどうか分からなかったので、社内のメーリングリストで聞いてみました。するとラッキーなことにコメントがありました。

“Hi! AFAIK, it’s possible.”

さて、ここで、 AFAIK とは何のことでしょうか?英語のメールに慣れている方ならご存じかもしれません、これは As far as I know (私の知っている限りでは) の略語です。

英語の電子メール、チャット、SNS (Social Networking Service) の文章では、AFAIK のような略語が頻繁に使われます。例えば、次のような略語を見たことがある人は多いのではないでしょうか?

  • FYI … For Your Information、参考までに (例: FYI: New Product Catalog、メールの件名など)
  • TBD … To Be Determined、未定だが近い将来決定される (例: Date: Apr 10, Place: TBD、スケジュール表や案内など)
  • HTH … Hope This Helps、お役に立つといいのですが (例: I’ve attached the examples. HTH、何か情報を提供した後に)
  • ASAP … As Soon As Possible、できるだけ早く(例: Can you send me the file ASAP?、スケジュール表などでも使う)
  • BTW … By The Way、ところで (例: BTW, are you going to the conference next week?)

このような、インターネット上で使用される略語のことを「インターネットスラング (Internet Slang)」と呼びます。文章やフレーズを省略している点が一つの大きな特徴です。専門用語、役職、組織などの略称 (例: IT = Information Technology、CEO = Chief Executive Officer、WHO = World Health Organization) とは異なる点にご注意ください。

インターネットスラングの起源は、1930 年代に商用化され 2000 年頃まで商業通信手段として用いられたテレックス (Telex) での使用だと言われています。テレックスは、送信側が専用のタイプライター端末で文字を入力すると、その文字情報を通信回線を使って遠隔地の相手に送信し、受信先で再び文字として出力するというビジネス向けの通信サービスです。当時は送信する文字数によって課金されていたため、通信費用を節約するための手段として略語が使われ始めたと言われています。

そして、そのテレックスの時代に生まれた文章を短く表現するテクニックは、インターネットが発達した今日においても現役です。なぜなら、略語はチャットで素早くタイピングしたり、Twitter で文字数を稼いだり、スマートフォンで効率よく文章を書く手段として都合がいいからです。インターネットの利用者が拡大するにつれ、遊び心も加わり、さらに発展しながら幅広く利用されています。今や、その数は数 1,000 種類も存在し、有名なものは英語辞書にも記載されています。ネット上にインターネットスラングに特化した辞書もいくつかありますので、興味のある方はご覧ください (WiktionarySlang Dictionary)。

ところが、インターネットスラングには注意すべき点があります。それは、「スラング (隠語、俗語)」という言い方からも分かるように、フォーマルな文章では使われないということです。場にそぐわない表現は相手を不愉快にしたり、失礼になる場合があります。冒頭に上げた略語は実際のビジネスの場面でもよく利用されていますが、適切な使い方に自信がない場合、社内のインフォーマルなコミュニケーションや、チャットなどに限った方がいいでしょう。

「:-)」のような顔文字や「!!!!!!!!!!!」といった表現もインターネットスラングとして扱われることがあります。これらも位置づけは同じで、フォーマルな場面では使用されません。日本語でも仕事のメールで「あけおめ!!!!!!!!!」とか「場所をkwsk教えてくださいw」とか「今回のコンペでは、A社の製品が採用されたようです (°Д°) 」とか書かないですよね?それと同じことです。もちろん、どんなリスクを背負ってでも使いたいということであれば止めませんが。

最後に、このインターネットスラングに関する EnglishCentral の動画「The History of English (Chapter 9): Internet English」を紹介します。この動画は「The History of English in Ten Minutes」という 10 回シリーズの動画の一つでもあるので、英語の歴史を追いかけながらインターネットスラングを学びたい方は是非ご覧ください。

 Internet English

“… In my humble opinion” became IMHO, “by the way” became BTW and “if we’re honest that life – threatening accident was pretty hilarious” simply became FAIL. Some changes even passed into spoken English. “For your information”, people “frequently ask questions” like, “How can LOL mean ‘laugh out loud’ and ‘lots of love’?…”

・EnglishCentral の動画はこちら
・EnglishCentral の動画スクリプトはこちら
・History of English in Ten Minutes の動画シリーズはこちら

インターネットが生活の一部になっている今日、「実際に使われているリアルな英語」を学習する上でインターネットスラングを避けて通ることはできませんが、単に単語を覚えるだけなく、適切な使い方や言葉から受ける印象も理解して、本当の意味での「リアルな英語」を身につけたいものです。

(Ryoichi, An EnglishCentral Fighter)

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